我が家の初代ハムスターのとろける・ちーずの思い出を振り返ってみたいと思います。
かなり長いですので、2代目のちぇだちーの近況報告を楽しみにしてくださっている方は、どうぞスルーしてやってください(笑)
この写真は、一番のお気に入りvv
ウィンクしてます
とろ姐こと「とろける・ちーず」は、某F市から、はるばる我が家へ養女としてやってきました。
それは15年間、妹のようにかわいがっていた愛犬を亡くし、激しいペットロスに悩まされていた年でした。
とある方のお宅で赤ちゃんハムが生まれたことを知ったのです。
最初は、赤ちゃんハムの姿を見せてもらうだけの予定でF市へ出向き、実際に飼うかどうかは、その後家族に相談してから決める予定だったのです。
しかし、F市に近づくにつれ、私の気持ちは「絶対に連れて帰る!!」に変化していきました。
F市に着くと同時に、駅から一番近いホームセンターへ行き、お迎えに必要な用品を一通り買い揃え、それから約束の待ち合わせ場所へ向かいました。
そして、とろちーちゃんとの運命の出会い。
もう私の頭の中は、彼女といっしょに暮らすことでいっぱいになっていました。
地元S市に戻ると、家に帰る前に大型ペットショップに寄り、彼女のケージやおもちゃを購入。
帰宅する頃、私はハム用品を両手いっぱいに抱え、それでも、とろちーちゃんの入れられたプラケースを大事に大事に持っていました。
後から考えると、とんでもない暴挙です。
なにしろ、家族の了承を得ずに、しかもハムスターに対する事前知識もほとんどない状態で連れて来たのです。
当然家族からはバッシングを受けたものの、私はとろちーちゃんを手放す気持ちはこれっぽっちもありませんでした。
その後、飼育本を何冊も購入し、ネットでハムスター飼育のノウハウを勉強し、どんどんハムスターのとりことなっていきました。
それもこれも、みんなとろちーちゃんのおかげ。
こんな無知で無能な世話係の下でも、彼女は、本当に健康で長生きしてくれました。
人懐っこくて、私以外の家族に対しても、おっとりと接してくれたよね。
なでなでも、仰向け抱っこも、私だけには許してくれて、いつも手をぺろぺろと優しく舐めてくれたよね。
好き嫌いもほとんどなく、あげたご飯はいつもおいしそうに食べてくれたよね。
トイレも覚えてくれたし、お世話をするにあたって困ったことなんて、ほとんどなかったな・・・
ハムスターという生き物に対して、こんなにもあたたかくて前向きなイメージを持つことができたのは、ひとえに彼女のおかげなのです!
この写真は、とろ姐の2歳のお誕生日のお祝いです。
お誕生日ケーキの代わりに、バナナをドン!とあげました。
生まれてはじめての生バナナに、ずーっとちくちくおいしそうに食べていたのを今でも鮮明に覚えています。
とろちーは、2歳を過ぎたあたりから老いが目立ち始め、結膜炎を患い、原因不明の皮膚炎も患いました。
皮膚炎で強いかゆみが出ていたようで、あちこちかきむしってきれいな白い披毛が抜け落ち、皮膚にキズをいっぱい作って出血までしていました。
そして、腫瘍まで出来てしまったのです。
腫瘍が良性だったのか悪性だったのかは分かりません。
腫瘍の存在を発見した時、「病院に連れて行き、ストレスをかけてでも長生きさせるべきか」「もう、平均寿命といわれている2年を十分生きてくれたのだから、このまま自然のままでおいしいご飯と快適な環境で余生を楽しんでもらうか」のつらい2択をし、私は後者を選んだのです。
栄養剤を毎日あげて、ヒマさえあれば朝から晩まで、とろちーの様子に変化がないか、傍についていました。
そして、運命の日。2006年5月2日の深夜。
日付が3日に変わる直前まで彼女の様子を見ていた私は、「今日も乗り切れそうだな・・・明日も頑張ってね!」と思いながら、おやすみを言って、眠りにつきました。
しかし寝付けません。
ふと不安になり、日付が5月3日に変わったばかりの時間帯に、とろける・ちーずの様子を見るために起きました。
彼女の姿が、ケージのどこを探しても見当たりません。
床材をごそごそとどけていくと、床材の一番下、まるで自分の姿を隠すかのように、とろける・ちーずは静かに冷たく眠っていました。
きっと、私が眠ろうと彼女の傍を離れたそのすぐ後に、自分の死を悟ったのでしょう。
私が最後に見た彼女は巣箱の中で毛づくろいをしていたのです。
自分の死を悟られまいと、その体を隠そうとしたのでしょう。
今でも、その時のことを思い出すと、ちょっぴり涙が出てきます。
でも、できる限りのことをしてあげられた。
いっぱい幸せで楽しくてあたたかい思い出を残してくれた。
とろちーにお礼を言いながら、「さよなら」は言わずに、彼女の体を、家の敷地の片隅にそっと埋めました。
そうして、新たに出会ったのが、現在私を幸せにしてくれている、ちぇだー・ちーずです。
とろける・ちーずが教えてくれたハムスターといっしょに暮らすための約束事、ちぇだーとの毎日に生かしています。
とろちーとちぇだちーの個性の違いが、また私をハムスターのとりこにしちゃってます♪
マニュアル通りには絶対にいかない。
それがハムさんとの暮らしのどきどきの楽しみ。
ハムスターと暮らしていく中で「イヤなこと」「疲れたこと」「つらかったこと」なんて、楽しい思い出の中に、どんどん埋もれていって忘れてしまうものなんだと気付きました。
さよならは言わなくてよかったんだよね、とろ姐さん。
だって、ちぇだーのすぐ隣にいてくれてるんだもんね。
毎日、彼女のお墓にお線香とご飯をあげるのが日課になっています。